はじめに
こんばんは、マークです。 本日は第4回としてプライバシー権についてやっていきたいと思います。
試験の前の頭の中の整理です。有益だと思います。
本日の問題
私立A女子高校は、教員としてBを採用するか否かを決めるにあたり、Bの未成年者に対する性犯罪の前科を調査する方針で、犯罪歴に関する記録を保有するC官庁に対し、Bの前科について(未成年者に対する性犯罪)開示を求めた。C官庁は請求に応じ、Bの前科を開示した。この事案に含まれる憲法上の問題を論ぜよ。
論点
・前科をみだりに公共されないプライバシー権はどの範囲まで保障されるのか
・プライバシー権と知る権利とのバランス
ベースとなる判例
・前科照会事件(最判S56年4月14日)
・三菱樹脂事件(最判S48年12月12日)
注意点(自分なりに組み立てられるか)
・前科は訴訟記録として一旦公表される性質のもの、Bの主張が13条によって保障される
のか。保障範囲について十分な検討が必要。すぐに憲法上の利益として保証されるとし
てはいけない。
・実質的な対立は私人対私人。C側の主張に知る権利を存在することになる。→そうする
と比較較量の枠組となることが思いつけるのではないか。(これ重要)
条文
・13条後段(幸福追求権)
・21条1項
・12条後段、13条後段(公共の福祉)
答案構成
第1 問題提起 C官庁によるBの前科利益の開示はプライバシー権を侵害しないか
第2 プライバシー権が憲法上保障されるのか
1.プライバシー権は自己に関する情報をコントロールするから個人の人格的生存に不可欠な利益→プライバシー権は13条後段で保障される(幸福追求権)。
2.前科を公開されない利益がプライバシー権に含まれるか?→私的な事柄とは考えにくいのではないか。→プライバシー権は広く自己の情報をコントロールすること→犯罪の前科については自己の情報としてコントロールすべき内容としたい。→公開されない利益はプライバシー権に含まれる(範囲内となる)。
第3 CはAの要請に応じBの前科を開示
違憲かどうかを検討する。違憲審査基準をどうするか。
1.プライバシー権は個人の尊厳に直結することもある重要な権利→一方で国民の知る権利の充足の観点から制約を受けると考えられる。現代社会では。「表現の自由」を受け手の側から再構築した「知る権利」は、できる限り尊重されるべきなのだ。
→両者に優劣なし。
①プライバシーに関する情報が開示されて得られる利益と
②失われる利益
とを比較較量。
2.本件あてはめ
(1)教員は多数の生徒(未成年者)を指導したり、教育したりする。
A高校がBの適格を判断必要があり、教員志望者が未成年者への性犯罪についての前科があるかないかを知ることは教員適格の判断をする上で有益。私学の方針はさらに清廉性を求めることも合理性あり。→①得られる利益は大きい
(2)犯罪の前科はBにとってもっとも知られたくないもの。更にもし前科があったとしてもすでに刑期、罰金等の責任は全うしている。
ただし、あえて、Bは清廉性が求められる職業への就任を自ら希望しているのであるから、未成年者に対する性犯罪についてのみ前科を開示されること(知られること)については已むをえないものと思料。②については失われる利益は小さい。
(3)以上より①得られる利益 > ②失われる利益
3.以上より官庁Cの処分は「公共の福祉」による制約と判断できる。
第4 よってCの処分は合憲

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