はじめに
こんばんはマークです。本日は第6回として平等原則についてやっていきます。
本日の問題
本日の問題は地方公務員の夫婦がいて(夫X、妻Y)、妻Yが自殺してしまった。同僚の女性が同じような形で夫が亡くなった時に遺族補償年金の給付を受けたと聞いていたのでXもその申請をした。しかしながら規定には夫が申請する場合は年齢が60歳以上であることが条件となっていた。女性が申請する場合にはこのような条件はなく、男女で差があるのは違憲じゃないかと考え、不支給処分の取消訴訟を提起した。憲法上の問題点について論ぜよ。
地方公務員災害補償法 32条~夫については60歳以上であること
論点
「法の下」の「平等」の意義
14条1項後段該当性
社会変遷論
ベースとなる判例
H29.3.21~百選にはないので注意。
注意点(自分なりに組み立てられるか)
・平等原則の答案では自由権型における三段階審査を用いることはできない。
・「法の下」の「平等」の意義を解釈して当該区別が合理的区別であるとして許容されるかという二段階の審査を行うことになる。
条文
14条1項
25条
添付される特別法32条
答案構成
第1 法32条1項は性別により差別であり14条1項に反しないか?
1.「法の下」の「平等」についての意義
・「法の下」は法適用の平等という見解がある。→しかしながら法内容が不平等ならばだめであり、法内容の平等をも意味する(法内容平等説)
・「平等」については個々人に事実上の差異があることから相対平等であると解される。
・事柄の性質上、区別取り扱いが合理的区別であると認められる場合に限り合憲。
2.法32条1項は合理的区別か?
(1)遺族補償年金等の受給権は遺族の生存権(25条1項)、財産権(29条1項)を保護するものであり、重要なものといえる。
法32条1項は女性には年齢制限を課さないが男性に対しては年齢制限を課している。これは男女という性別によって(14条1項後段)区別あり。歴史的にみて不合理な区別にあたると推定が働く。
しかしながら社会保障制度については25条の趣旨を実現するために受給権者の範囲、支給要件、支給金額等に関しては立法者の広い裁量権が認められる。
・規範定立~①目的が重要であり、②区別取り扱いが効果的かつ過度でない場合には法32条1項の区別は事柄の性質上、合理的区別として許容されると解する。
(2)32条1項について検討
(ア)目的~独力で生活が困難な者を保護すること→福祉主義(25条)に適合し重要。
(イ)一般に独力で困難な者とは女性や定年後の男性。今日までの社会状況の変遷はあるものの、なおあてはまる。
今日においても区別取扱いの合理性は失われていないので②区別取り扱いが効果的かつ過度でないといえる。
(ウ)法32条1項により区別は事柄の性質に照らし合理的区別として許容。
3.以上より14条1項に反せず、合憲。
以上


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