まだまだベース強化だ(捜索・押収)刑訴 短答5

短答式 刑事訴訟法

はじめに

こんばんは、マークです。今回は捜索・押収をやっていきましょう。はじめます。

問われること

そこまで難しいことは聞かれないので過去問をみて迷うところはテキスト等をみて確認しておきまほう。

覚えよう

・222条は面倒な条文。99条以下で裁判所の押収・差押えが規定されている。それで規定された条文を検察官、検察事務官、司法警察職員が押収・捜索するとき(222条Ⅰ本文前段)、検察官、検察事務官、司法警察職員が検証するとき(222条Ⅰ本文後段)、ただし書きで122~124は司法巡査には適用しないということを言っている。

◆令状主義:憲法35条、一般令状は禁止、逮捕に伴う無令状での捜索差し押さえはOK。

◆令状の請求者:検察官、検察事務官、司法警察員(司法巡査は含まれない!!)。裁判官が判断。捜索すべき場所、身体、物を明示し、差し押さえるべきものを明示しなければならない。罪名の記載される。

◆執行:令状呈示。本人(処分を受ける者)にするのが基本だが、いない場合は代わるべき者に、それもいなければ立会人に呈示する。呈示の時期は基本事前呈示だが、ケースバイケースで後でもよい(覚せい剤等は先に証拠を押さえないと処分されてしまいがち)。欺罔行為を使う(宅配業者を装う)もOK。捜索の為にカギを壊すこともOKとしているのだからより穏当な欺罔行為はOKとなる(ホンマか)。

◆捜索の範囲:その場所内であれば及ぶ。プライバシーは包摂される。配達されたものにも及ぶ。その場に居合わせた人やその人の持ち物(住人ではない人)には及ばないが、その場所内にあった物を携帯物の中に隠匿したと疑うに足りる十分な状況があり、直ちにその物を確保する必要性と緊急性がある場合は捜索してもOK。222条、111条の「必要な処分」と認識される。居合わせた者の身体に対する捜索は原則ダメ。その場所内にあった物を隠匿している場合は同様にOK。

◆差押えの範囲:令状発布の理由となった被疑事実の直接証拠、間接証拠、状況証拠に関する物はOK。他の事件の証拠については当該令状では無理。ハードディスクは包括的に差押えがOK。複写等によるものもOK。

◆逮捕の場合の無令状捜索・差押えが問題となる。根拠となる説は2つ。①緊急処分説:証拠の破壊・隠滅を防ぐ緊急の必要性があるからとする説。②合理性説:逮捕の現場には証拠が存在する蓋然性が高いので合理的な証拠収集手段とする説。

・緊急処分説:時間的限界としては「逮捕する場合」を現に被疑者を逮捕する状況が必要とし、事前や事後ではだめだとする考えになる。場所的限界としては直接の支配下にあるものだけを意味し、同じ建物内においても手の届く範囲内のみにしか捜索範囲が許容されないと解する。

・合理性説:時間的限界に関しては緩やかで事前や事後もOKとする(判例はこの考え)。場所的限界については同一管理が及んでいればOKとする。

・対象物は被疑事実に関するものに限る(どちらの説でも一緒)。

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過去問(法務省HPより)

・R5

〔第17問〕
次のⅠ及びⅡの【見解】は、刑事訴訟法第220条第1項第2号及び同条第3項が、被疑者を逮捕する場合において必要があるときは、「逮捕の現場」で令状を必要とせずに捜索差押えをすることができるとしている根拠に関する考え方を述べたものである。これらの【見解】に関する後記アからオまでの【記述】のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうちどれか。
【見解】
Ⅰ.逮捕の現場には証拠の存在する蓋然性が一般的に高いため、裁判官による事前の令状審査を行う必要性がないことを根拠とする見解 ⇒合理性説
Ⅱ.逮捕の際には被逮捕者により証拠が隠滅されるおそれが高いため、これを防止して証拠を保全する緊急の必要性があることを根拠とする見解 ⇒緊急処分説
【記述】
ア.Ⅰの見解に立っても、Ⅱの見解に立っても、捜索差押えの対象となる証拠は、逮捕の理由とされた被疑事実と関連する物に限られる。⇒〇 そりゃそうだ。
イ.Ⅰの見解に立つと、捜索差押えをすることができるのは、証拠が存在する蓋然性が一般的に
高いと認められる場所においてであると考えることになるため、逮捕が被疑者の隣人方でなさ
れた場合、当該隣人方のほか、被疑者方でも捜索差押えを実施することができる。⇒× 原則ダメである。無令状の捜索・差押えは逮捕の現場に限定。逃げ込んだとかという事情がないとだダメ。
ウ.Ⅰの見解に立っても、逮捕が被疑者ではない第三者の住居でなされた場合、逮捕の理由とされた被疑事実に関する証拠の存在を認めるに足りる状況がなければ、当該住居で捜索差押えを実施することは違法であり、許されない。⇒〇 無令状220条Ⅰ~222条Ⅰ~102条Ⅱ(あのややこしい条文)
エ.Ⅱの見解に立つと、捜索差押えをすることができるのは、逮捕の際に被疑者が証拠を隠滅することが可能な場所においてであると考えることになるため、逮捕が被疑者方の一室でなされた場合に、捜索差押えができるのは、逮捕がなされた時点で被疑者の手が届く場所に限られ、当該一室全体において実施することができるとは考えられない。⇒× 手の届く範囲内であればOK。
オ.Ⅱの見解に立つと、捜索差押えの要件として、被逮捕者が証拠を隠滅する具体的な危険が認められることが要求されることになる。⇒× 蓋然性が高ければよいという判断になる。
1.ア ウ 2.ア エ 3.イ ウ 4.イ オ 5.エ オ ⇒答えは1のアウ

・R6

〔第22問〕
次の【事例】について述べた後記アからオまでの【記述】のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうちどれか。ただし、判例がある場合には、それに照らして考えるものとする。
【事例】
司法警察員Xは、甲が自宅において覚醒剤を密売しているとの被疑事実により、捜索すべき場所を甲宅、差し押さえるべき物を覚醒剤、パソコン等とする捜索差押許可状(以下「本件許可状」という。)の発付を受けて、甲宅に赴いた。甲宅には、甲のみが在宅していたところ、Xは、甲に本件許可状を呈示した上で、甲宅に立ち入り、日没前から①甲を立会人として捜索を開始した。甲宅の捜索を実施中、甲と同居する母親Aが帰宅したため、②Xは、Aが許可なく甲宅へ立ち入ることを禁止した。Xは、甲が覚醒剤密売の顧客リストをパソコンに保存しているとの情報を基に捜索を進めていたところ、甲宅リビングルームのテーブルの上にパソコン1台を発見したことから、③同パソコンを差し押さえた。その後もXは、捜索の必要があると判断し、④本件許可状に「夜間でも執行することができる」旨の記載がなかったものの、日没後も捜索を継続した。その後、宅配便の配達員によって甲宛の小包が配達されたことから、甲は、甲宅内でこれを受領した。Xは、甲に対して開封を求めたが、甲がこれを拒否したため、⑤Xにおいて同小包を開封したところ、覚醒剤が発見されたことから、これを差し押さえた。
【記述】
ア.下線部①につき、仮に甲宅に誰も在宅していなかった場合でも、甲宅の隣人を立会人として捜索することができる。⇒〇 本人や同居の家族、管理人がいなければ隣人や消防署の職員でも可。
イ.下線部②につき、Aは甲宅の居住者であるため、Aが許可なく甲宅に立ち入るのを禁止することは違法である。⇒× 立入禁止ができる。
ウ.下線部③につき、当該パソコンに覚醒剤密売の顧客リストが記録されている蓋然性があり、その場で確認していたのではその情報を損壊される危険があると認められる場合は、内容を確認することなく当該パソコンを差し押さえることも許される。⇒〇 包括差押えOK(判例)
エ.下線部④につき、本件許可状に「夜間でも執行することができる」旨の記載がないことから、日没後に捜索を継続することは違法である。⇒× スタートが日没前であれば大丈夫。
オ.下線部⑤につき、本件許可状の効力はその呈示後に甲宅に搬入された物品には及ばないため、当該小包を開封したことは違法である。⇒× 対象に含まれるので開封OK。
1.ア ウ 2.ア オ 3.イ エ 4.イ オ 5.ウ エ ⇒答えは1のアウ

・R7

〔第20問〕
次の【事例】について述べた後記アからオまでの【記述】のうち、正しいものは幾つあるか。後記1から6までのうちから選びなさい。
【事例】
令和7年2月1日午前1時50分頃、司法警察員Xは、近隣住民から「T公園で男性が血を流して倒れている。」との通報を受け、T公園に向かい、同日午前2時頃、頭から血を流して倒れているVを発見した。Vは、Xに「男に金属バットで頭を殴られ、迷彩柄の財布を奪われた。」と説明した。そこで、Vを被害者とする強盗傷人事件の捜査が開始された。Xは、同日午前3時頃、T公園内の人気のない草むらで、血痕が付着した金属バットを発見し、①その場でこれを押収した。また、XがT公園内に設置された防犯カメラの映像を確認したところ、同日午前1時頃に金属バットを手に持っている男(甲)が映っていた。Xは、同日午前5時頃、T公園から約1キロメートル離れた公道上を歩いている甲を見付け、②甲の尾行を開始した。その尾行中、Xは、甲が迷彩柄の財布を上着のポケットから取り出し、再び同ポケットに戻したことを確認したため、甲に声を掛け、自らが警察官であることを告げた上で、所持品を見せるよう求めた。すると、甲は、上着のポケットから何かを取り出そうとしたが、その際、透明のポリ袋を路上に落とした。Xは、甲の同意を得て同ポリ袋を拾い、中に白色粉末が入っていることを確認した。Xは、同粉末について、③覚醒剤の予試験を実施したところ、覚醒剤であるとの試験結果が得られた。そこで、Xは、④甲を覚醒剤取締法違反(所持)の被疑事実で逮捕し、⑤同ポリ袋とともに、甲の上着のポケット内にあった迷彩柄の財布を押収した。
【記述】
ア.下線部①につき、Xは、金属バットを押収するに当たり、裁判官による令状の発付を受ける必要がある。⇒× 遺留物なので不要
イ.下線部②につき、Xは、甲を尾行するに当たり、裁判官による令状の発付を受ける必要がある。⇒× 不要。相手に強制していない。
ウ.下線部③につき、Xは、予試験を実施するに当たり、甲が同意しているか否かを問わず、裁判官による令状の発付を受ける必要がある。⇒ × 相手が同意しているので不要。
エ.下線部④につき、Xは、甲を逮捕するに当たり、裁判官による令状の発付を受ける必要がある。⇒ × 現行犯なので不要。
オ.下線部⑤につき、Xは、証拠物を押収するに当たり、ポリ袋と財布のいずれについても、裁判官による令状の発付を受ける必要がある。 ⇒× 財布は覚せい剤取締法違反と関連性がない。差押え令状が必要。
1.0個 2.1個 3.2個 4.3個 5.4個 6.5個  ⇒答え 1の0個


まとめ

ひねった問題はでないので説とかあの222条のややこしい条文については覚えていこう。それでは。


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