商法の山場だ(機関-2)商法 短答7

短答式 商法

はじめに

こんばんは、第2弾ですね。さっそくはじめましょう。

何を問われるか

過去問で見ていきます。


過去問(法務省HPより)

・R7

〔第22問〕
株式会社の取締役の選任等に関する次のアからオまでの各記述のうち、誤っているものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
ア.会社法上の公開会社でない株式会社は、取締役が株主でなければならない旨を定款で定めることができない。⇒× 331条Ⅱ できます。規定通り
イ.取締役を選任する株主総会の決議をする場合には、取締役が欠けた場合に備えて補欠の取締役を選任することができる。⇒ 329Ⅲ 規定通り
ウ.監査等委員会設置会社においては、株主総会の決議による取締役の選任は、監査等委員である取締役とそれ以外の取締役とを区別してしなければならない。⇒ 329Ⅱ規定通りだが、確認。見張り役に特別なパワーがあるので選任の際にそれぞれで誰を選びますかということを区別しておかなければならないということ。
エ.指名委員会等設置会社の監査委員は、取締役の中から、取締役会の決議によって選定する。⇒ 400Ⅱ 各委員会の委員は取締役の中から取締役会の決議によって選定する。
オ.累積投票によらないで取締役を選任する旨の定款の定めがある監査役設置会社においては、取締役の解任は、株主総会の特別決議によらなければならない。⇒× 取締役を解任するには普通決議(過半数の参加で、参加者の過半数の賛成でOK)でよい。(詳細とすると定足数を1/3以下のできない特則普通決議が正式)。累積投票は少数派が一人に役員に集中して投票することによって選出する手法だったので、せっかく選ばれた人を簡単に多数決で解任とされては困るので、累積投票で選任された役員は株主総会の特別決議で承認をとらないといけないのだ。それ以外は普通決議でOK。また監査役の解任については特別決議となるので、これと混同しないようにしよう。
1.アイ 2.アオ 3.イウ 4.ウエ 5.エオ⇒答え2のアオ

・R6

〔第21問〕
株主総会又は取締役会の決議に関する次のアからオまでの各記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
ア.取締役会設置会社において、利益相反取引をすることについて取締役会の承認を受けたときは、当該取引をした取締役は、当該取引によって生じた当該取締役会設置会社の損害を賠償する責任を負わない。⇒× 428条 取引をした取締役は無過失責任。
イ.代表取締役の解職に関する取締役会の決議について、その代表取締役は、議決に加わることができない。⇒ 369Ⅱ 特別の利害関係を有する取締役は決議に加わることができない。
ウ.代表取締役が取締役会の決議を経てすることを要する対外的な個々的取引行為を取締役会の決議を経ないでした場合には、当該取引行為は、内部的意思決定を欠くため、原則として無効である。⇒× 原則有効。相手が取締役会の決議を欠いている等の事情を知っていれば別だが。
エ.定款の定めも株主総会の決議もなく支払われた取締役の報酬について事後に株主総会の決議を経たときは、特段の事情がない限り、当該報酬の支払は有効である。⇒ H24.4.20 判例で有効とされた。お手盛り防止の趣旨は事後承認でも目的が達成できる。
オ.会社法上の公開会社において、代表取締役が、株主総会の特別決議を経ることなく、株主以外の者に対して特に有利な払込金額で新株を発行した場合には、当該新株発行には無効原因がある。⇒× H24.2.21 本来は株主総会の特別決議が(199Ⅱ)が必要。だけど公開会社が一旦発行してしまったものは取引の安全の観点から無効にはならないとされた。
1.ア イ 2.ア ウ 3.イ エ 4.ウ オ 5.エ オ ⇒答え 3のイエ

・R6

〔第22問〕
株式会社(特例有限会社を除く。)の監査役に関する次のアからオまでの各記述のうち、正しいものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
ア.株式会社の親会社の取締役は、当該株式会社の監査役を兼ねることができない。⇒× 335Ⅱ 監査役は子会社の取締役を兼務できない。親会社の取締役が子会社の監査役を兼務できないとの規定はない。
イ.取締役会設置会社の監査役が自己又は第三者のために当該取締役会設置会社の事業の部類に属する取引をしようとするときは、取締役会の承認を受けなければならない。⇒× 356、365 承認を得ないといけないのは取締役のみ。監査役は該当しない。
ウ.成年被後見人は、監査役となることができない。⇒× 331、335 成年被後見人でもなれる。→そのため331条の2Ⅳでそれらの者が取締役の資格に基づく行為は行為能力制限によっては取り消すことができないとされている。
エ.監査役会設置会社でない株式会社の監査役は、会計監査人が職務上の義務に違反し、又は職務を怠った場合には、監査役の全員の同意によって当該会計監査人を解任することができる。⇒ 340Ⅱ 監査役全員の同意で解任。
オ.会社法上の公開会社でない株式会社は、監査役の任期を選任後10年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとする旨を定款で定めることができる。⇒ 336監査役の任期は4年だが、非公開会社では定款で10年とすることができる。 
1.ア イ 2.ア ウ 3.イ オ 4.ウ エ 5.エ オ ⇒答え 5のエオ


・R5

〔第22問〕
指名委員会等設置会社に関する次のアからオまでの各記述のうち、正しいものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
ア.会社法上の公開会社である指名委員会等設置会社の取締役会は、取締役会の決議によって定めることができる事項のうち、募集株式の発行、多額の借財並びに支配人その他の重要な使用人の選任及び解任の各決定を、その決議によって執行役に委任することができる。⇒ 416Ⅳで通常の取締役会設置会社では委任できない募集株式の発行や多額の借財(362Ⅳ)が416Ⅳには列記されていないので委任できると考える。
イ.指名委員会等設置会社の取締役は、当該指名委員会等設置会社の執行役又は支配人その他の使用人を兼ねることができない。⇒× 402⑥ 兼務できる。監査委員は兼務できない(400④)
ウ.指名委員会等設置会社の指名委員会は、会社法上、執行役の選任及び解任を決定する権限を有する。⇒× 直接決定するものではない。株主総会に提出する取締役および執行役の選任と解任に関する議案の内容を決定することなのです。
エ.指名委員会等設置会社における取締役の個人別の報酬の内容については、報酬委員会が決定し、株主総会の決議によって定めることを要しない。⇒ 404Ⅲ 報酬委員会が決定する。
オ.会社法上の公開会社ではなく、かつ、大会社でもない指名委員会等設置会社は、会計監査人を置くことを要しない。⇒× 327Ⅴ 規定通り
1.ア イ 2.ア エ 3.イ ウ 4.ウ オ 5.エ オ ⇒答え 2のアエ

・R7

〔第26問〕
株式会社についての訴訟に関する次のアからオまでの各記述のうち、誤っているものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
ア.株主総会決議不存在確認の訴えに係る請求を認容する確定判決は、第三者に対してもその効力を有する。⇒ 834⑰ 会社組織に関する訴え → 838 対世効あり
イ.株式会社の取締役が退任した後に当該株式会社の株主となった者は、当該取締役の責任を追及する株主代表訴訟を提起することができない。→× できないとする規定はない。(こういうのって困るよね)
ウ.会社法上の公開会社でない株式会社は、株主から取締役の責任を追及する訴えの提起の請求を受けた場合において、当該請求の日から60日以内に当該訴えを提起しないときであって、当該請求をした株主から請求を受けたときは、当該株主に対し、遅滞なく、当該訴えを提起しない理由を通知しなければならない。→ 847Ⅳ 規定されている。
エ.株主代表訴訟を提起した株主は、当該訴訟の係属中に株式交換により株主でなくなった場合には、当該株式交換により株式交換完全親会社の株式を取得したときであっても、当該訴訟を追行することができない。→× 851Ⅰ① 規定されている。
オ.監査役設置会社は、当該監査役設置会社の取締役を補助するため、当該監査役設置会社の株主が提起した当該取締役の責任を追及する株主代表訴訟に参加するには、監査役(監査役が2人以上ある場合にあっては、各監査役)の同意を得なければならない。→〇 849Ⅲ① 規定されている(細かいぜ)
1.アイ 2.アウ 3.イエ 4.ウオ 5.エオ →答え 3のイエ

まとめ

さあ、2回にわたり検証した商法の山場はどうでしたか。結構細かいところまで聞いてくるよねと思う。短答プロパーならしょうがないねと思うけど、論文での論点となるところとかについてはきっちりと条文番号まで覚えることが必要だよね。頑張りましょう、それでは。

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