はじめに
こんばんは、マークです。債権各論の中のメインと言ってよいでしょう。贈与、売買、交換、消費貸借、賃貸借…。毎年何かが聞かれることはまず間違いないでしょう。
何が問われるか
直近3年においては売買、使用貸借、委任、寄託が聞かれました。今回は時短対応なので過去問に沿って検証しましょう。みなさんテキストはざっと目を通しておかれると良いかと思います。過去問以外であれば賃貸借、請負、組合のあたりは見ておきたいですね。
過去問(法務省HPより)
・R5
〔第11問〕
売買契約に基づき買主Aが売主Bから引渡しを受けた動産甲の品質が契約の内容に適合しないものである場合に関する次のアからオまでの各記述のうち、誤っているものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
ア.Bは、Aから甲の修補の請求を受けた場合であっても、Aに不相当な負担を課するものでないときは、代替物の引渡しによる履行の追完をすることができる。⇒〇 562条 条文通り~中古車を買ったがエアコンが壊れていたので直してくれと頼んだ→時間とコストもかかるので、全く同じ車種、年式、走行距離、エアコンが使用できるものを届けることにした。
イ.不適合が追完不能であるためにAのBに対する履行の追完の請求が認められないときは、Aは、Bに対し、代金の減額を請求することができない。⇒× まずは追完請求し、それでもダメなら減額請求する流れ 563条Ⅰ
ウ.不適合がAの責めに帰すべき事由によるものであるときは、Aは、Bに対し、甲の修補と代金の減額のいずれの請求もすることができない。⇒〇 563条Ⅲ 買主に帰責性あれば買主は修補や減額の請求はできない。
エ.不適合がAB双方の責めに帰することができない事由によるものであるときは、Aは、Bに対し、代金の減額を請求することができない。⇒× 563条の反対解釈。買主に帰責性がないのであれば減額請求できる。
オ.Bが引渡し時に不適合を過失なく知らなかった場合において、Aが不適合を知った時から法定の期間内にその旨をBに通知しなかったときは、Aは、Bに対し、損害賠償を請求することができない。⇒566条 規定通り。1年以内に通知しなければ追完、代金の減額、損害賠償を請求することができなくなる。
1.ア ウ 2.ア エ 3.イ エ 4.イ オ 5.ウ オ ⇒答え 3のイエ
・R6
〔第11問〕
使用貸借契約に基づいて貸主Aが借主Bにその目的物である甲建物を引き渡した場合に関する次のアからオまでの各記述のうち、誤っているものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
ア.Bが甲建物について通常の必要費を支出したときは、Bは、その償還をAに請求することができない。⇒〇 595条Ⅰ 使用貸借の借主は借用物の通常の必要費を負担する。だって賃料ないんだもの。
イ.Bが甲建物の引渡しを受けた後に乙動産を甲建物に附属させ、これを分離するのに過分の費用を要する場合であっても、Bは、使用貸借が終了したときは、乙動産を収去する義務を負う。⇒× 599条 収去するのが原則であるが、一体化したもの、過分の費用が必要となるものは収去しなくてよい。(壁紙、床材、防犯用センサーライトを壁に設置した等)
ウ.AB間の使用貸借は、Aの死亡によって終了する。⇒× 597条 借主の死亡で終了する。貸主の死亡は関係ない。
エ.使用貸借の期間並びに使用及び収益の目的が定められていなかったときは、Aは、いつでも契約の解除をすることができる。⇒〇 598条Ⅱ いつでも解除できる。
オ.Bが契約の本旨に反する使用をしたことによって生じた損害の賠償請求権については、Aが甲建物の返還を受けた時から1年を経過するまでの間は、時効は、完成しない。⇒〇 600条 規定通り。
1.ア イ 2.ア オ 3.イ ウ 4.ウ エ 5.エ オ ⇒答え 3のイウ
・R7
〔第11問〕
委任に関する次のアからオまでの各記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
ア.受任者は、委任者のために自己の名で取得した権利を委任者に移転しなければならない。⇒〇 646条 規定通り。
イ.受任者が委任事務を処理するのに必要と認められる債務を負担した場合において、その債務が弁済期にないときは、受任者は、委任者に対し、相当の担保を供させることができる。⇒〇 650条Ⅱ 規定通り。
ウ.受任者が委任事務を処理するため自己に過失なく損害を受けた場合には、その損害の発生が委任者の責めに帰すべき事由によるものであるときに限り、受任者は、委任者に対し、その損害の賠償を請求することができる。⇒× 650条Ⅲ 無過失責任なのですべて賠償する。
エ.委任者が受任者に不利な時期に委任契約について任意解除をした場合には、やむを得ない事由があったときであっても、委任者は、受任者に対し、その損害を賠償しなければならない。⇒× 651条Ⅱ已むを得ない事由があれば損害賠償責任を負わない。
オ.委任契約において委任者の死亡によっても契約を終了させない旨の特約をしたときであっても、その特約は、無効である。⇒× これムズイ。653Ⅰ原則委任は委任者もしくは受任者のいずれかの死亡で終了する。しかし、委任は任意規定なので、委任者が死亡しても委任は終了しないとすることもOK。H4.9.22。
1.ア イ 2.ア エ 3.イ ウ 4.ウ オ 5.エ オ⇒答え1のアイ
R6
〔第12問〕
寄託に関する次のアからオまでの各記述のうち、正しいものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
ア.無報酬の受寄者は、寄託が書面によってされたときであっても、寄託物を受け取るまで、寄託契約の解除をすることができる。⇒× 657条の2 書面契約は解除できない。契約を守るという強い約束、準備の無駄を省くため。
イ.受寄者は、報酬の有無にかかわらず、自己の財産に対するのと同一の注意をもって寄託物を保管する義務を負う。⇒× 400条 報酬ありは 善管注意義務を負う。特定物の引渡しまで善管注意義務。一方報酬がない場合は自己の財産に対する同一の注意。
ウ.寄託物の性質によって受寄者に損害が生じた場合は、寄託者が過失なくその性質を知らなかったとき、又は受寄者がこれを知っていたときを除き、寄託者は、その損害を受寄者に賠償しなければならない。⇒〇 661条 条文通り
エ.受寄者は、寄託物を保管するのに必要と認められる債務を負担した場合は、無報酬のときに限り、寄託者に対し、自己に代わってその弁済をすることを請求することができる。⇒× 650条Ⅱ 条文通り
オ.預金契約による金銭の受寄者は、返還の時期の定めの有無にかかわらず、寄託者に対し、いつでも寄託された金銭の返還をすることができる。⇒ 〇 661Ⅲ、591Ⅱ 規定通り
1.ア イ 2.ア ウ 3.イ エ 4.ウ オ 5.エ オ ⇒答え 4のウオ
まとめ


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