さあ民法行きましょう(基礎知識)民法 短答1

短答式 民法

はじめに

こんばんは、マークです。今回から民法やっていきましょう。とても範囲が広いのでポイントを絞ってやっていくことが肝心です。限られた時間のなかでメリハリをつけてやっていきましょう。

何を問われるか

基礎についても色々な知識が必要となるのは間違いないです。全体については色々なテキストが出ていますのでそれらを見ていただければ大丈夫です。直近3年の司法試験予備試験で問われた内容を実際の問題を見ながら検証していきましょう。今回は履行遅滞、相殺、弁済、個人の保証差し入れについてみておきます。それでは始めましょう。


覚えましょう

次の項目の条文は六法で、判例は百選等で確認しておいてください。

過去問(法務省HPより)

・R5

〔第8問〕
履行遅滞に関する次のアからオまでの各記述のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
ア.取立債務の履行について確定期限がある場合には、債権者が取立行為をしないときであっても、債務者は、その期限の到来した時から遅滞の責任を負う。⇒× 取立債権については期日に債権者が債務のところに行って返してよと言わなければならないので、アクションがなければ履行遅滞にはならないというところが特徴。493条但し書き
イ.債務の履行について不確定期限があるときは、債務者は、その期限の到来後に履行の請求を受けた時又はその期限の到来を知った時のいずれか早い時から遅滞の責任を負う。⇒〇 412条Ⅱ その通り。
ウ.返還時期の定めがない消費貸借において、貸主が相当の期間を定めないで催告をしたときは、借主は、その催告後相当の期間を経過した時から遅滞の責任を負う。⇒〇 消費貸借においては催告から相当の期間が経過することが必要。通常は催告したら履行遅滞となるので差に注意。591条Ⅰ、S5.1.29
エ.債権者が受益者に対する詐害行為取消請求に係る訴えにおいて受領金の返還を請求したときは、その受領金の返還債務は、その請求を認容する判決の確定時に遅滞に陥る。⇒× これは注意で履行の請求を受けた時から履行遅滞となる。判決の時と長引かせると、わざと訴訟を長引かせ、その間銀行に預けたりして利息を稼ごうとするやつとかが出てくるので早い時点とする。
オ.不法行為に基づく損害賠償債務は、催告を要することなく、損害の発生と同時に遅滞に陥る。⇒〇 判例S37.12.18被害者の保護。
1.ア ウ 2.ア エ 3.イ ウ 4.イ オ 5.エ オ ⇒答え 2のアエ

・R5

〔第9問〕
AのBに対する金銭債権(以下「甲債権」という。)とBのAに対する金銭債権(以下「乙債権」という。)との相殺に関する次のアからオまでの各記述のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
ア.甲債権が売買代金債権であり、乙債権がBの所有するパソコンをAが過失によって損傷したことによる不法行為に基づく損害賠償債権であったときは、Aは、相殺をもってBに対抗することができる。⇒〇 受働債権は損害賠償なんだけど、Aの過失によるものにで故意で発生したものではなく、更にBの身体等に発生した損害分でもないことから相殺はOK。509条。
イ.AがBのCに対する債務をBの委託を受けて保証していた場合において、Bの債権者Dが売買代金債権である乙債権を差し押さえた後、AがCに対する保証債務を履行し、求償権である甲債権を取得したときは、Aは、相殺をもってDに対抗することができる。⇒〇 511条 保証契約は乙債権差押え前の契約であり、保証履行はその契約に従った対応をしたまでのこと。よってAはDに対して相殺を申し出ることができる。
ウ.甲債権がAB間のパソコンの売買に基づく売買代金債権であったときは、Aは、Bに対してパソコンの引渡しの提供をしていなくても、乙債権との相殺をもってBに対抗することができる。⇒× 甲債権(自働債権)に同時履行の抗弁権が付着しているので原則相殺できない(わざわざ問題文にPCをまだ渡していないと表記している。S32.2.22)
エ.甲債権と乙債権とが相殺適状となった後に甲債権が時効によって消滅した場合において、その後、BがAに対して乙債権の履行を請求したときは、Aは、相殺をもってBに対抗することができる。⇒〇 508条 条文通り。
オ.甲債権について弁済期が到来していなくても、乙債権について弁済期が到来していれば、Aは、相殺をもってBに対抗することができる。⇒× 自働債権の弁済期限到来が相殺の絶対要件なのだ。
1.ア イ 2.ア ウ 3.イ エ 4.ウ オ 5.エ オ ⇒答え 4のウオ

・R6

〔第9問〕
弁済に関する次のアからオまでの各記述のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
ア.種類債務の債務者が他人の物を弁済として引き渡し、債権者がその物の所有権を取得することができない場合であっても、債権者がその物を善意で消費したときは、その弁済は、有効である。⇒〇 416条 その通り
イ.債務者が1個の債務について元本のほか利息及び費用を支払うべき場合において、債務者がその債務の全部を消滅させるのに足りない給付をしたときは、当事者間の別段の合意がない限り、これを順次に費用、利息及び元本に充当しなければならない。⇒〇 489条 費用→利息→元本 の順
ウ.真正なキャッシュカードを盗取した者が、機械払の方法により当該キャッシュカードに係る預金の払戻しを受けたときは、当該払戻しが受領権者としての外観を有する者に対する弁済として有効となることはない。⇒× 銀行側が無過失であれば弁済として有効となる余地がある。(実際には預金者保護法という特別ルールがある。)
エ.債務者が、債権者との間で、その負担した給付に代えて他の給付をすることにより債務を消滅させる旨の契約をしたときであっても、債務者は、当初負担した給付をして債務を消滅させることができる。⇒〇 S43.12.24
オ.後順位抵当権者は、先順位抵当権者の意思に反して先順位抵当権の被担保債権の弁済をすることができない。⇒× 後順位抵当権者は先順位抵当権の弁済について「正当な利益を有する者」なので先順位抵当権者の意思に反して弁済することができる。(なぜ利益があるかといえば、先順位の抵当権が実行されると、自分の担保権を失ったり、回収できる枠が極端に小さくなったりするため。
1.ア ウ 2.ア エ 3.イ エ 4.イ オ 5.ウ オ ⇒答え 5のウオ

・R7

〔第8問〕
AのBに対する貸金債務甲につき、法人でないCが保証する場合に関する次のアからオまでの各記述のうち、誤っているものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
ア.BC間のみならず、AC間においても連帯の特約がされなければ、Cは、連帯保証債務を負担しない。⇒× 458条 BC間のみで契約されればOK。
イ.Cの保証債務が連帯保証債務であり、Dも貸金債務甲について連帯保証をしているときは、CのBに対する連帯保証債務の額は、貸金債務甲の額の2分の1となる。⇒× 連帯保証には456条のような分別の利益はない。判例T6.4.28
ウ.Aが貸金債務甲について有していた期限の利益を喪失したときは、Bは、Cに対し、その利益の喪失を知った時から法定の期間内に、その旨を通知しなければならない。⇒〇 458条の3Ⅰ 二か月以内の通知が必要。
エ.Cの保証がAの委託を受けずにしたものである場合においては、Bは、Cの請求を受けたときであっても、Cに対し、貸金債務甲の元本及び利息について、不履行の有無、残額及び弁済期が到来しているものの額に関する情報を提供する義務を負わない。⇒〇 458条の2 情報開示が必要なのは債務者からの委託があって連帯保証人となったものからの請求があった場合。
オ.貸金債務甲がAの事業のために負担するものである場合において、AがCに保証の委託をするときは、Aは、Cに対し、Aの財産及び収支の状況について情報を提供しなければならない。⇒〇 465条の10 条文通り。
1.アイ 2.アエ 3.イウ 4.ウオ 5.エオ ⇒ 答え1のアイ


まとめ

まずは直近出題されている項目をピックアップして検討した。基本事項は色々とあるのでじっくりと各自のテキストを読み込んでください。それでは。

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