刑法 短答13(住居侵入罪)

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はじめに

こんばんはマークです。本日は住居侵入罪について検証します。なんか論文とかだとおまけ的な犯罪で、牽連犯でしょっていう感じで適当にやっていると、短答で聞かれた時に「あれっ?どうだったけ?」ってなることがあるので注意したい項目である。直近令和7年の司法試験予備試験(短答)で問われている。それでは始めます。

問われる内容

条文を覚えていますか?前段と後段では何が定められていましたか?それぞれきちんと理解できていますか?では各事例についてはどうなりますか(犯罪が成立しますか、どうですか?)?という感じで問われる。

確認しておくこと

◆住居侵入罪(130条前段)

・条文:130条~前段~正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し…た者は3年以下の拘禁刑又は10万円以下の罰金に処する。

・保護法益:①(住居権説)判例は住居に誰を立ち入らせるかの自由と考え、②(平穏説)住居の事実上の平穏と意見を別にする~平穏説は社会的平穏と結びつきやすく本罪が個人的法益に対する罪ということと矛盾するので①住居権説がベター。

・客体:①人の住居、②人の看守する邸宅、建造物、艦船~①は人の起臥寝食に使用されている場所のこと。ホテル等、一時的な使用でOK。住居に付属する囲繞地(壁で囲われた庭等)も住居にあたる。②人の看守するとは事実上管理・支配するための人的・物的設備を施すこと。

・行為:侵入である。説によって変わる。住居権説(住居に誰を立ち入らせる自由)だとすると、侵入は住居権者の意思に反する立入りをいう。平穏説からすると住居の平穏を害する様な態様による立入りとなる。

・一般に立入りが許与されている場所(デパート、ホテルのロビー、官公庁、展示会場)に普通に入るのは問題がない。違法な目的をもって入った時はどうなるのか。これも説により見解が変わる。住居権説だと、管理者の意思に反する立入りであり、侵入にあたると解する。平穏説だと、平穏は害していないので侵入にあたらないとなる。

・同意承諾が錯誤の場合~強盗の意図がある者が、「こんばんは」と家人に挨拶したら「お入り」と言われた場合どうなるか。住居権説だと同意・承諾の有効性の問題となり、動機に錯誤がないことも求められる。錯誤があるので侵入にあたると解することになる。平穏説からは平穏は害していないので侵入にあたらないとなる。

・未遂もあり。(132条)

・罪数~多くの犯罪と牽連犯となる。

◆不退去罪

・条文:130条後段~要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3年以下の拘禁刑又は10万円以下の罰金に処する。

・行為:要求を受けたにも関わらず退去しなかったこと。真正不作為犯。

・未遂は観念できない。


実際の問題(令和7年司法試験予備試験)(法務省HPより)

  • 〔第11問〕
  • 住居侵入等罪に関する1から5までの各記述を判例の立場に従って検討した場合、正しいものはどれか。~住居権説ってことだよね。
  • 1.住居侵入等罪(刑法第130条)の客体は、人の住居若しくは邸宅又は人の看守する建造物若しくは艦船である。⇒(×)邸宅は人の看守するものでなくてはならない。客体を正確に覚える
  • 2.住居権者の同意に基づいてその者の住居に立ち入った場合、住居侵入罪の構成要件に該当するが、違法性が阻却される。⇒(×)侵入の定義は管理者の意思に反してなので、同意に基づく場合は構成要件に該当しない。
  • 3.住居侵入罪が成立するには、居住者が法律上正当な権限に基づいて居住する住居に侵入する必要がある。⇒(×)居住者が法律上正当な権限に基づいて居住するか否かは住居侵入罪の成立を左右するものではない(これちょっと迷うよね。不法占拠とかでも良いの?ってなるよね。でも判例は左右しないと判断しているS28.5.14)。
  • 4.正当な理由がないのに建造物に侵入した後、同建造物の管理者から退去の要求を受けたにもかかわらず退去しなかった場合、建造物侵入罪だけでなく、不退去罪も成立する。⇒(×)不退去罪は適法または過失で住居に立入った者が主体となる。違法に立入った者は住居侵入罪が成立し、継続犯なので不退去罪は成立しない。
  • 5.「建造物」に含まれる囲繞地というには、その土地が建物に接してその周辺に存在し、かつ、管理者が外部との境界に囲障を設置することにより、建物の附属地として、建物利用のために供されるものであることが明示されていれば足りる。⇒(〇)客体には囲繞地も含まれる。

まとめ

意外と説を覚えておかないといけない。特に判例は住居権説なのでそこはしっかりと覚えておこう。

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