刑法 短答式12(脅迫罪・強要罪)

短答式 刑法

はじめに

こんばんは。本日は個人法益の自由に対する罪についてやっていきたいと思います。それでは始めます。

問われる内容

色々な事例が出題され、それらが基本的な定義と比べてあっているものはどれか、間違っているものはどれかといった感じで問われる。

確認しておくこと

◆脅迫罪(222条)

  • 保護法益:◎意思決定の自由(通説)とする説と私生活の平穏ないし安全感とする説があり。しかも抽象的危険犯であることから保護法益である意思決定の自由が現実に侵害されたかどうかは必要でない。
  • 行為:生命・身体・自由・名誉・財産に対し、害悪を加える旨(加害)を告知し、人を脅迫。  この際の脅迫とは一般人を畏怖させることができる程度の害悪の告知であること。相手は告知を認識すればよく、現実に畏怖したかどうかは関係ない
  • 告知の内容:害を加えるという内容であること。また適法なことを告知であっても相手を畏怖させることが可能であることから適法行為の告知も脅迫に該当することがある。告知が正当である場合は、違法性が阻却され、犯罪は成立しない。
  • 加害の対象:告知の相手の生命・身体・自由・財産と告知の相手の親族の生命・身体・自由・財産。(これは制限列挙なので注意。友人や内縁の妻等は該当しないということである。)
  • 行為の客体:人(自然人)に限られ、法人は該当しない。
  • 未遂の概念なし

◆強要罪(223条)

  •  保護法益:意思決定の自由
  • 行為:脅迫または暴力。侵害犯であることから、法益侵害の結果発生が必要。
  • 結果とは義務のないことを行わせたこと、権利の行使を妨害したこと。
  • 因果関係:脅迫、暴行と結果の間の因果関係が必要。
  • 未遂あり(223条3項)

実際の問題で問われたもの

R6年の司法試験予備試験の問題である(法務省のHPより)

〔第3問〕(配点:2)
脅迫の罪に関する次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討した場合、正しいものは
どれか。
1.甲は、Aに対し、「お前の家に火をつけてやる。」と告げたが、Aは畏怖しなかった。この
場合、甲にはAに対する脅迫罪は成立しない。
2.甲は、Aに対し、「お前の親友のBを殺すぞ。」と告げた。この場合、甲にはAに対する脅
迫罪が成立する。
3.傷害事件の被害者であった甲は、加害者であったAを告訴する意思はなかったが、単にAを
畏怖させようと考え、Aに対し、「よくも俺に怪我をさせたな。告訴してやる。」と告げた。
この場合、甲にはAに対する脅迫罪は成立しない。
4.甲は、Aに対し、「あなたの家を見付けました。これから殺しに行きます。」旨記載した電
子メールを送信したが、同メールは迷惑メールに振り分けられ、Aは同メールの存在に気付か
なかった。この場合、甲にはAに対する脅迫罪は成立しない。
5.甲は、Aに告訴を思いとどまらせようと考え、Aに対し、「警察に届け出たら無事でいられ
ると思うなよ。告訴するなよ。」と告げたが、Aは、警察官に告訴をした。この場合、甲には
Aに対する脅迫罪が成立し、Aに対する強要未遂罪は成立しない。

【自身の検証】

1.間違っている~畏怖していないけど、告知はあったし、一般人なら畏怖するに十分

2.間違っている~友人は対象ではない

3.間違っている~適法行為の告知も相手が畏怖する内容であれば脅迫罪になる。

4.正しい~相手に届かなければ告知したことにならない。メールで迷惑メールに振り分けられた場合は相手に届いていない。

5.生命に危害を加える旨の告知あり。そして権利行使を妨害しようとした。妨害されたが、被害者は警察に告訴をしているので妨害の結果は出ていないが、未遂にはなる。

まとめ

定義に沿って判断する必要があるのでベースをしっかりと覚えよう。


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